eBayが2008年以降、特に急激な伸びを示してきたのには

バイヤー重視戦略」を打ち出してきたことと大きな関連があります。

 

1995年の設立以来、着々と利用者と利益を増やしてきたeBayも、

他の競合するネットショッピングモールが増えることにより、

順調には利益を上げることができず、

株価が大きく下落したこともありました。

 

ですが、それまでセラーつまり販売者を重視してきた基本戦略を

バイヤーつまり購入者を重視し保護する戦略に切り替えることで、

驚異的とも言える利益の回復を成し遂げたのです。

 

では、実際に購入者は、

どのように重視あるいは保護されているのでしょうか。

 

購入者がeBayで購入し、PayPalを利用して料金を支払った場合、

商品が配達予定日を過ぎても到着しない場合、

購入者は配達予定日以降30日以内に、eBayに報告できます。

そして販売者は3営業日以内に返答をしなくてはなりません。

このように購入者がeBayに違反報告を行った場合、

販売者は問題が解決できるまでPayPalからお金を引き出せません

 

また、購入した商品が説明されている文章と異なっている場合も、

購入者は配達日から30日以内にeBayに報告することができます。

この場合も販売者は3営業日以内の返答と、

問題解決までの料金受取不可が求められます。

 

上記のような問題に解決する方法は、基本的には3通りが考えられます。

全額を購入者に返金するか、一部を返金するか、

商品の交換をするかの方法です。

これらの方法を販売者が購入者に提案し、

購入者が受け入れることで問題が解決されたとみなされます。

 

しかし、購入者側が販売者が行う提案を

どれ一つとして受け入れられるものと考えられなかった場合には、

購入者側に問題をさらにエスカレートさせて

最終決断をeBayに委任するという選択肢が与えられています

 

このように最終決断を購入者がeBayに委任した場合、

大抵の場合で「販売者は購入者に強制返金する」ことになります。

 

購入者重視の戦略はこれだけではありません。

2009年以降は、販売者は購入者に対して「良い購入者」として以外の

評価を行うことができなくなりました

大抵のネットショッピングモールやオークションサイトでは

購入者と販売者が取引終了後、相手を評価します。

購入者が販売者を、販売者も購入者を評価するのです。

 

ですがeBayでは、購入者を評価すること自体が間違っていると考え

「普通の購入者」「悪い購入者」の評価ができなくなりました。