市場分析にはテクニカル分析とファンダメンタルズ分析の2種類が使われます。

テクニカル分析がこれまでの値動きの傾向から今後の変化を予想するのに対して、

ファンダメンタルズ分析は政治情勢や要人発言などを元に、

景気や金利などの動向を推測して、為替がどのように動くか探るものです。

 

為替を動かす主な要因として、以下のようなものが挙げられます。

・貿易収支

・金利変動

・政治的発言

・経済指標の発表

・地域紛争

・中央銀行の市場介入

・景気動向

・株価

・災害

 

いくつかを見ていきましょう。 

 

経済指標の発表

経済指標は、その国の政府等が経済の安定性や経済成長について発表することで、

主なものにGDP消費者物価指数雇用統計などが挙げられます。

 

多くの国で毎日のように発表されますが、特に注目を集めるのは、

経済の中心、アメリカの経済指標といえるでしょう。

毎回為替が動くというわけではありませんが、市場でひとたび「サプライズ」が起きれば、

ほんの数分で為替が1円動くなど、為替の取引をする側としては見過ごすことは出来ません。

サプライズ」というのは市場の想定内であったか否かで、

たとえプラスで指標が発表されても市場予想内であれば売られることもありますし、

また、マイナスであっても市場予想内であったということが好感材料となり、

買われるといったこともあります。

これに乗じた取引をすることも可能ですが、

まず考えなくてはいけないのは、現在保有中のポジションをどうするか、ということです。

大きな動きをする可能性がある、主な経済指標を知って、

その日付くらいは知っておく必要があるといえます。

 

 

要人発言

経済指標の他に重要視されるものとして要人発言があります。

それぞれの国の政府の代表や、各国の中央銀行総裁の発言は多くの人の注目を集め、

為替に限らず、すべての市場に影響を及ぼすことがあります。 

近年では、黒田日銀総裁によって、

「異次元の金融緩和」「黒田バズーカ砲」と呼ばれる大胆な金融緩和策が打ち出され、

それまで日本の首相や日銀総裁の発言にも動じることがなかった市場が動いたこともあります。

特に注目すべき要人としては、世界経済の中心であるアメリカの大統領

そのアメリカの金融政策担うFRB議長

ユーロ圏の金融政策を握るECB議長などが挙げられますが、

彼らの発言はテレビのニュースでも伝えられるので、目にしたことがある人も

少なくないでしょう。

また発言だけでなく、行動や人事など、市場の期待度によって、

市場が動くことも少なくありません。


政策金利

為替が動く大きなファクターとして、政策金利が挙げられます。

大口の機関投資家はもちろん、多くの投資家の心理は、少しでも利益が多い方へと動きます。

「金利が上がれば通貨価値が上がる」、

「金利が下がれば通貨価値が下がる」というのはここからきています。

その決定機関は中央銀行です。

中でも世界の経済を担うアメリカのFOMC(連邦公開市場委員会)や

ヨーロッパのECB(欧州中央銀行)などは市場の注目の的といえます。

 

とはいえ、ここでも、重要視されるのは「サプライズ」。

金利が何%か、という絶対水準より、何%から何%に変わったのか、

その変動が市場の「織り込み済み」であるかどうかで為替は上下します。

このように、とかく先回りが好きな市場ですが、

今後の金利変動を予想出来そうなコメントが発表されれば、

実際の金利以上に反応することもあります。

 

そこで、政策金利が高い通貨を買っておけばいいのか、と考えてしまいますが、

とくに新興国ではインフレの解消のために政策金利を高くしている場合があります。

政策金利が高くても、インフレによって通貨価値が下がる恐れがあれば、その通貨は

買われにくい状態にあるといえます。

政策金利を知るためにもそれぞれの国の決定機関や政策金利の名前くらいは、

覚えておいた方がよいでしょう。

 

ファンダメンタルズ分析の見方

ここまで、為替が動く代表的なファンダメンタルズ要因を3つ紹介してきました。

とくに指標発表や要人発言などは時代によって重要視されるものが変わってきます。

ちょっと難しく感じられますが、

その時々のテーマキーワードを基準に見ていけば流れについていくのは簡単です。

 

たとえば1980年~90年代は「双子の赤字」がキーワードとなっていました。

これはアメリカの貿易赤字と財政赤字をさしたもので、このころは「貿易収支」が重要視され、

雇用統計の注目度は今ほどではありませんでした。

しかし、アメリカで住宅バブルが過熱しはじめると「インフレ」がキーワードとなり、

「雇用統計」や「消費者物価指数」がインフレの進行具合を確かめる材料として

注目を浴びるようになり、ついでおこったサブプライムローン問題以降は「住宅着工件数」など

住宅関連指標が脚光を浴び始めます。

 

最初はさっぱりわからないことだらけかもしれませんが、

流れがわかればついていくのは難しいことではありません。

まずは経済ニュースを見ることから始めましょう。